野生のナガコガネグモの日常 平成19年 跡目誕生 地震は嫌い

野生のナガコガネグモの日常 平成19年 乳飲み子を連れて親が去った」について

10月17日

午前8時20分
一番子を去年と同じように “跡目” と呼ぶことにしよう。

午前10時40分
跡目の姿が見えない。今までいたところは巣ごときれいになくなっている。ついに、みんな姿を消したのかと寂しく思う。
あきらめられずに、いそうなところをあちこち目で追った。すると、今までいたところの少し左側、アジサイの枝から縦に糸を張ってぶら下がっていた。アジサイの枯れた花殻と同化して目立たない。何事か起きて避難したのか。えさは足りているのだろうか。秋も深まり、朝夕は寒くなった。ぽつんと1匹取り残されて寂しいだろうかなどと、いろいろ考える。


10月18日

午前1時40分
とうとう跡目の姿が見えない。いずこへ……

午前11時
跡目が帰ってきた  
アジサイとモミジの木に、やっとクモの巣らしく丸い巣をつくった。布団を干そうとしたら、さおや濡れ縁の支柱に糸が何本もかけてあった。1本を切り離し、さおの端の糸も外したが、巣がいびつになったので、それ以上は外すのをやめた。しかし、これからどんどん巣を大きくするだろうし、巣立つまでの1カ月以上もの間、洗濯物はどこに干したらよいのか……。うれしい困惑。

午後11時半
跡目が巣の中央からアジサイの枝までの70センチくらいの間を行ったり来たりしていた。しばらく見ていたが丸い巣をつくる様子はない。アルマジロに形が似た体長1センチほどの白い虫はどうかと見たら、昼間ついていたアブラムシはきれいに食べ尽くされていた。アルマジロもどきは、どうやら夜行性らしい。そんなことを思いながら跡目を見たら、ちょっと目を離したすきにいなくなった。

どこに行ったのかと懐中電灯であちらこちらを照らしていたら、何と私の目の前に向かって糸を伝ってきた。サーカスの綱渡りのようだ。どうやら昨晩張った物干し場の支柱に、私が切り離したことを知っているはずなのにまた新たな糸をかけようとしているらしい。

本拠地からは2メートル近くもある支柱に最初はどうやって糸をかけたのか知りたくなり、私は観念してそこに足場をつくることを許した。30分も外にいて虫には刺されるし、立ったり、しゃがみ込んだりを繰り返してめまいがしたので、そっとだったが竿につかまって体を支えた

すると、支柱にたどりついていたクモが驚いて下に落ちた。命綱のごとく10センチくらい垂れ下がった糸にぶら下がって、くるくるとクモは激しく回転した後、糸の綱を渡って本拠地のほうに戻っていった。よほど慌てたのか途中でもう一度足を踏み外し、また15センチばかりぶらっと下がり、くるくると回った。この激しい回転は敵を威嚇する行動なのか。
 
数センチの近さで見ている私の気配や懐中電灯の明かりはものともしないが、かすかな振動には敏感に反応することがわかった。その驚きようはすごかった。巣が風に揺れても平然としているのに、何を感知して驚いたのか知りたいものだ。 

実際に地震が起きたらクモはどうするのだろう。

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