トキ 夏は、えさ不足
「ドジョウの食べ過ぎ」について
自然界で38年ぶりの巣立ちに成功したトキの幼鳥の順調な成長に、この夏、思わぬ障害が立ちはだかっているそうだ。
地元・新潟大の調査で、稲が伸長すると、トキが水田に立ち入って、ドジョウなど栄養価の高いエサを活発に捕ることが難しくなり、本来エサが豊富な夏場にもかかわらず、生存していく上で最低限の食物しか摂取できないことが判明した。

新潟大の関島恒夫准教授と遠藤千尋研究員らは、自然界から30年近く姿を消していたトキの生態を詳しく調べるため、10年7月から11年6月にかけて、トキの捕食行動を追跡した。
主食のドジョウや水生昆虫など約200種類のエサについて、食べた数や捕食した時間などをもとに、季節ごとに1日あたりの摂取エネルギー量を計算した結果、夏の7~9月は、体を維持する基礎代謝量 (113キロ・カロリー) を下回る74キロ・カロリーしかとれていないことがわかった。
観察すると、稲の長さが伸びたために、平均体長75センチ・メートルのトキは水田で動き回ることができず、ドジョウやカエルなど大きなエサをあきらめ、あぜの周囲などで小さな昆虫を捕って飢えをしのいでいた。
せっかく自然界で巣立ちに成功したのに、田んぼにおいしいえさがあるにもかかわらず、おなかいっぱい食べられないのでは、育ち盛りには厳しい試練だ。一角だけはえさ場として稲を刈り取るとか方策はないものだろうか。
自然界で38年ぶりの巣立ちに成功したトキの幼鳥の順調な成長に、この夏、思わぬ障害が立ちはだかっているそうだ。
地元・新潟大の調査で、稲が伸長すると、トキが水田に立ち入って、ドジョウなど栄養価の高いエサを活発に捕ることが難しくなり、本来エサが豊富な夏場にもかかわらず、生存していく上で最低限の食物しか摂取できないことが判明した。




新潟大の関島恒夫准教授と遠藤千尋研究員らは、自然界から30年近く姿を消していたトキの生態を詳しく調べるため、10年7月から11年6月にかけて、トキの捕食行動を追跡した。
主食のドジョウや水生昆虫など約200種類のエサについて、食べた数や捕食した時間などをもとに、季節ごとに1日あたりの摂取エネルギー量を計算した結果、夏の7~9月は、体を維持する基礎代謝量 (113キロ・カロリー) を下回る74キロ・カロリーしかとれていないことがわかった。
観察すると、稲の長さが伸びたために、平均体長75センチ・メートルのトキは水田で動き回ることができず、ドジョウやカエルなど大きなエサをあきらめ、あぜの周囲などで小さな昆虫を捕って飢えをしのいでいた。
せっかく自然界で巣立ちに成功したのに、田んぼにおいしいえさがあるにもかかわらず、おなかいっぱい食べられないのでは、育ち盛りには厳しい試練だ。一角だけはえさ場として稲を刈り取るとか方策はないものだろうか。

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