刑事裁判傍聴記 平成7年11月29日(水)─Ⅵ 傍聴券くじ引き初体験

刑事裁判傍聴記 平成7年11月29日(水)─Ⅴ 傍聴券が先着順になった理由」について

午後2時からのオウム男性信者Nの初公判を傍聴しようと、午後1時締め切りの正面玄関の右側に設営された傍聴券を求める人の列に並んだ。

40人目、整理券ナンバー40。私の引く番が来て、整理券と引きかえに四角い箱の中から、まだ数十本突き出している40センチくらいの長い棒を抜き取った。棒の先が、花火のように10センチほど銀色になっているが、その先端5センチくらいが赤いのを見て 「うわっ、当たった」 と宝くじに当たったようにうれしかった。 

といっても私は宝くじを買い求めた経験がほとんどない。遊び感覚で一、二回は買ったことがあるが、当たりはしなかった。外れ券をぺらぺらとめくって、このお金でブラウスが買えたのにと、みみっちい考えに取りつかれて、以後、買うのはやめた。結局、宝くじを買える人は、ゆとりがある人ではないかと思う。 

買わなければ当たらないという人もいるが、当たる確率の低いものにお金をかけるより、今欲しいものを私は手に入れたい性分だ。ああ、私は由緒正しい貧乏人だ、夢も買えないのだと……悲観はしない。人それぞれいろいろな価値観があり、夢の追い方も異なって当然なのだから。


当たっても、その場ですぐに傍聴券が渡されないため、20分余の時間を利用して、きょうはそのほかに何か目ぼしい公判があるか調べようと地裁の中に入りかけたら、NスポーツのO氏を見かけた。

「こんにちは。先日はありがとうございました」
「あれ、どうしたんですか」
「裁判の流れを勉強するために時々来ています。きのう、お礼をかねて先日の公判の報道陣向け資料をお借りしたくて、はがきを出しました」

立ち話をしているうちに、傍聴券の引きかえ時間が迫っていたので、その場で別れた。1時半に指定の場所で引きかえた傍聴券のナンバーは16番だった。初めて自分でオウム裁判の傍聴券を手に入れた記念すべき券である。この番号順に法定内に入って、速記をするのに都合のよい席を確保したような気がする。  

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