理想的な最期

 母は息子の大事故を知らず 息子は母の死を知らされず」について

俳優の斎藤晴彦 (73) さんが、心不全であっけなく亡くなった。前日まで精力的に稽古をしていたという。

斎藤さんは27日昼ごろ自宅近くの駐車場で倒れているのを近所の人に発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。29日に都内の大学病院で検視が行われ、死因は心不全だったことがわかった。 

残された肉親や周囲の人たちはあっけないと思っただろうが、ご本人は多分さほど苦しまずに逝かれたのではないかと思う。


つい最近、友人から、87歳の女性が死後数日して訪ねてきた娘さんに発見されたという話を聞いたばかりだった。玄関のところで亡くなっていたのだそうだ。玄関先だったら衣類を身につけていたでしょうから、よかったねなどと話をした。

お風呂場で最期を迎えるのは嫌だと意見が一致した。特にひとり暮らしであれば、変死としていろいろな角度から写真を撮られ、倒れていた位置などを詳しく記録するに違いない。その間、何人もの人に裸を見られ続けるのは嫌だ。死んで意識がないにせよ、意識があって覚悟の上でないだけに余計に嫌だ。 

また、何日も倒れていて発見され、治療をして息を吹き返したら、これまたつらい。若い人なら回復力があるからよいが、このトシになると瀕死の状態から生還しても、もとどおりの体にはならない。植物人間または寝たきりになって生き続けることになる。 

斎藤さんの場合は、さらに心不全というから苦しいのはほんの一瞬だったのではないか。私にとっては最高の理想的な最期で、ぜひともあやかりたいものだ。



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