逮捕は懲罰の先取りではない

被疑者の身柄拘束について、メディアはもっと丁寧な取材・報道を!~池袋母子死亡交通事故などから考える  江川紹子 ( ジャーナリスト) さんの考察から 5/20(月) 20:41  


東京・池袋で母子2人が死亡した交通事故で、暴走した車を運転していた87歳の男性を 「逮捕しろ」 という声が、ネット上では今なおやまない。  

発生直後は、男性自身もケガをして入院したので、現行犯逮捕できる状況ではなかった。退院後、警察は任意で聴取を始めている。逮捕されていなくても、被疑者としての取り調べであることは疑いようもない。  

年齢や退院時のおぼつかない足取りなどを見ても、逃亡のおそれはまずないという判断が間違っているとは思えない。また、警察は既に現場検証を行い、関連車両のドライブレコーダーや周囲の監視カメラ映像などを集めるなど、さまざまな客観的証拠や目撃証言などを収集しているはずだから、罪証隠滅の恐れも低いと判断したのも、間違ってはいないだろう。 

そもそも逮捕は、被疑者が逃げたり証拠を隠滅したりして、適正な捜査・立件の妨げになることを防ぐためのもので、懲罰の先取りではない。 

交通事故の多くは、初動の捜査で必要な客観的証拠が概ね収集されるので、けがをした被疑者が現行犯逮捕がなされなかった場合に、その後も任意捜査が行われるのは、特別なことではないだろう。実際、捜査は任意で行われ、裁判で実刑判決が出るケースもある。



逮捕・拘留するには余分な人手と経費を要する。逃亡や証拠隠滅のおそれがないなら、その必要はないと私は思う。ただ、その捜査の過程や判決は後日、正しく報道されるべきだろう。 

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