刑事裁判傍聴記Ⅰ-5 何が何だか話の内容がわからない

刑事裁判傍聴記Ⅰ-4 江川紹子さんが大好きになりました」について

江川紹子さんと同行の男性に 「開廷前に掲示内容をメモしておくといいですよ」 と教えられ、早速、法廷前の廊下に掲示されている内容を書き取った。裁判長、山田利夫、裁判官、2名、検察官3名、弁護士1名の氏名の次に、事件名として麻薬及び向精神薬、犯人隠避、犯人蔵匿、薬事法違反と難しい用語が並び、被告人細川高伸の氏名と年齢が書いてあった。

民事裁判では 「被告」 だが、刑事裁判では 「被告人」 と呼び方が異なることを知識としては知っていたが、改めて実感した。

この仕事の話を引き受けてから、いろいろと裁判速記の経験者に聞きたいと思っていたことの一つ、ボディチェックを受けたりトイレに行っている間、傍聴席確保のためにだれかに並んでいてもらえるのか、また、同行した記者のほうが速記をとりやすい席だったら交換できるのかという期待は、到底無理だとわかった。

まず、傍聴券を持っている人しか法廷の前の廊下には行けないし、大法廷は記者席と傍聴席が分かれていて、一般傍聴者として入る速記者は、別の入り口から入る記者席には座ることができないのだ。


閉廷になって通路に出たらO氏が待ち構えていて 「どうでした」 「先輩の速記者に傍聴席は聞こえないよといわれていましたが、本当に聞こえなくて、何が何だか話の内容がわかりませんでした」 貴重な傍聴券をいただいたのに、何とも情けない答えしかできなかった。


検察官は立ち上がって机上の書類をうつむいて早口で読み上げるので、何の事件を裁判するのかわからない。内容がわからないので口早に話す弁護士の言葉を類推することもできない。

傍聴するのはジャーナリストだけではないので、関係者には常識と思えることでも、素人にもわかるようにはっきりと読み上げてほしいと、仕事の命運がかかっている私は切に思った。

特にオウムの裁判は関係者以外の傍聴者も大勢いるのだから、裁判長サマも検察官サマも弁護士サマも、大きな声で発言してくださるようによろしくお願いしますと祈りたい思いで、帰途に着く足は重かった。速記者としては、聞こえないものは頑張りようがないのだ。

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